
取引における「術」~テクニカル指標の活用法を共有
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取引における「術」~テクニカル指標の活用法を共有
二次市場においても、投資を「道」「法」「術」の3つに分けることができ、この三者はいずれも欠かせない。
執筆:鑑叔
知ることは難しくないが、実行することは容易ではない。株式市場における投資において、誰もが貪欲になってはならず、高値追い安値踏みをしてはいけないと理解している。しかし、実際に自分の行動をコントロールし、「知行合一」を実現できる人はどれほどいるだろうか?『老子』では、「道」「法」「術」という概念が説かれており、「道」とは自然の法則や根本理念を指し、「法」とは方法・法理・制度を意味し、「術」は具体的な行動や操作手法を表す。「道・法・術」は、人々の生活や社会発展を導く重要な原則とされている。
株式市場の投資においても、「道」「法」「術」の三つは不可欠である
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道:投資理念や信仰、つまり投資の方向性・目標・価値観を指す。市場の長期トレンド、マクロ環境、ファンダメンタル分析などを含む。
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法:投資のルールや原則。投資戦略、リスク管理、アセットアロケーションなどを含む。
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術:テクニカル分析、定量分析、トレード心理など。
本レポートでは、取引における「術」に焦点を当てる。主な目的は、テクニカル指標やテクニカル分析の実践的応用を共有することにある。大多数の投資家にとって、多数の珍しい技術指標を学ぶ必要はない。なぜなら、すべての技術指標は後付けであり、直接的な利益を得る手段にはならないからだ。ここでは、よく使われる代表的な技術指標の使い方を紹介し、テクニカル分析の意義をより多くの人に知ってもらいたい。
声明:本レポートに登場する暗号資産や指標は、一切の投資勧誘を意図したものではなく、教育目的でのみ使用されています。提示される投資アイデアや指標の使い方は、すべての暗号資産や商品に適用可能というわけではない。ブロックチェーン投資には極めて高いリスクが伴い、元本を完全に失う可能性があるため、各自で十分な調査を行うようお願いいたします。
一、MA(移動平均線)の解説と応用
MA(Moving Average)とは、一定期間の平均価格を算出する指標であり、たとえばMA5であれば、直近5期間(現在を含む)のローソク足の平均価格を示す。これは分足、時間足、日足など時間枠を問わない。MAの数字が小さいほど短期的な変動に敏感であり、数字が大きいほど変動が緩やかで、長期的なトレンドに注目する。
MAのパラメータは個人の好みで設定可能であり、ここでは私がよく使う二つのMA取引手法を紹介する。「ベガスチャネル」と「サンドイッチチャネル」である。
ベガスチャネル
ベガスチャネルとは、144日移動平均線と169日移動平均線を用いて、中期~長期のトレンドを判断する手法である。この手法は15分足以下には不向きであり、1時間足以上での使用を推奨する。
なぜこの二本の移動平均線を使うのか?
注意深く観察すると、144と169はそれぞれ12と13の平方数であることに気づく。これはギア理論の「正方形理論」とフィボナッチ数列に基づいている。144はギアの正方形理論から、169はフィボナッチ数「13」の平方数から来ており、両者を組み合わせることで、実際のトレードで効果的に機能する。
具体例:
OPの4時間足チャートを例に挙げると、144日移動平均線が169日移動平均線を上抜ける「ゴールデンクロス」が形成され、中期~長期の上昇相場の入り口と見なせる。逆に価格が天井圏に達した際、144日移動平均線が169日移動平均線を下抜けて「デッドクロス」を形成すれば、中期~長期のポジションを決済して様子を見るべきである。

しかし、「そんな絶対的な判断ができるわけがない。横ばい局面では何度もゴールデンクロスやデッドクロスが交互に現れるではないか! これではギャンブルと同じではないか!」という声もあるだろう。
ここで提案したいのは、144日と169日の移動平均線だけでは短期の動きを正確に捉えられず、遅行性が強いことから、短期判断のために7日・14日移動平均線を追加して補助的に用いることである。OPのチャートを拡大してみると、大きな時間軸のMAで中長期のトレンドを判断し、小さな時間軸のMAのゴールデンクロスで再確認することで、確度を最大限に高めることができる。

ベガスチャネルは中長期トレンドの判断に適しているが、その遅れを補うために短期の移動平均線との併用が必須である。強気のトレンドでは144日・169日移動平均線が明確に上昇傾向にある必要がある。もし価格がこれらのライン付近で横ばいになる場合は、短期的には弱気と判断し、エントリーは控えるべきである。また、144日・169日移動平均線は優れたサポート・レジスタンスとしても機能するため、超短期の反発取引にも応用できる。

サンドイッチチャネル
サンドイッチチャネルは、数学の「はさみうち定理(Squeeze Theorem)」に由来する。簡単に言えば、ある関数が二つの関数に挟まれており、それらの極限値が一致するならば、挟まれた関数の極限値も同じになるというものである。

金融市場でも同様のモデルを応用でき、ここでは111日と350日の移動平均線を用いる。350日線は長期なので、特に短期トレードに適している。
なぜこの二本なのか?
350を111で割ると約3.15となり、円周率πに非常に近い。あるいは350を3.14で割ると最も近い整数は111となる。このような数理的背景から選ばれている。
具体例:
TRBの1時間足チャートを例にすると、青線(350日)が上、黄線(111日)が下に位置し、三角形に近い形で「はさみこみ」が成立した場合、その後の上昇が期待できる。ただし、正しい「はさみこみ」形状では、111日線が350日線を一度交差している必要があり、一方だけの交差では成立しない。

このチャネルは1時間足・4時間足に適しているが、正確性は平均的。しかし、成功した場合は非常に大きな波動が生じるため、サンドイッチ形状が現れた際には注目すべきである。他のテクニカル指標と組み合わせて判断することも有効である。

MACD(移動平均収束拡散指標)
MACD(Moving Average Convergence and Divergence)は、最も一般的に使われるテクニカル指標の一つであり、異なる期間の移動平均線の乖離を比較することで、価格のモメンタム変化を分析し、売買サインを提供する。MACDはゼロライン、MACDライン(青)、シグナルライン(黄)の三つから構成され、主に以下の三点に注目する。
MACDの三つの変化:
1.MACDラインとシグナルラインのクロス:
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買いサイン:MACDライン(青)がシグナルライン(黄)を下から上に突き抜けるとき、モメンタムが上昇に転じたと判断し、買いを検討。
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売りサイン:MACDライン(青)がシグナルライン(黄)を上から下に突き抜けるとき、モメンタムが下降に転じたと判断し、売りを検討。
2.MACDラインとゼロラインの関係:
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ゼロライン上方:短期移動平均が長期移動平均を上回っており、上昇トレンドと判断。
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ゼロライン下方:短期移動平均が長期移動平均を下回っており、下降トレンドと判断。
3.ヒストグラムの変化:
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負→正:ヒストグラムが負から正に転じた場合、MACDラインがシグナルラインを上回り、モメンタムが強まっている。買いサイン。
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正→負:ヒストグラムが正から負に転じた場合、MACDラインがシグナルラインを下回り、モメンタムが弱まっている。売りサイン。
具体例:
ETHの4時間足チャートを例にすると、MACDラインがシグナルラインを上抜けば上昇サイン、逆に下抜けば下降サインとなる。MACDは時間足を問わず、1分足から週足まで幅広く適用できる。

MACDとMAの応用技法
基本的なMACDやMAの使い方を学んだだけでは不十分である。これらの指標は公開情報で誰でも調べられるため、マーケットメーカー(主力)や仕手筋がわざと「偽のサイン」を作り出し、「今買わないと損する」と思わせて参入させようとするケースが多い。これはまさに罠である。
こうした「偽のサイン」を見破るにはどうすればよいか?
たとえばBBの15分足チャート。価格が新高値を更新した直後に急落し、MACDがデッドクロスする。その後価格が急速に反発し、前回高値近くまで戻るが、この時点でMACDはようやくゴールデンクロスを形成する。これを「力尽きた反発」と呼べる。価格は既に高値に達しているのに、MACDはようやく上昇し始めた。このような状況では、80%以上の確率で「すぐに再び下落する」。

次にETHの1時間足チャートを見てみよう。MACDがゴールデンクロスし、ヒストグラムが大きく伸び、価格も上昇。これは健全な上昇であり、参入タイミングとして適している。その後価格は横ばい調整に入り、MACDはデッドクロスする。調整後に再びゴールデンクロスするが、上昇の勢いは前回のように続かない。ヒストグラムも持続的に強まっていない。このような「息切れ」状態は非常に危険である。MACDが金叉しても力が弱く、時間が長ければ長いほどリスクが高まる。価格が新高値を更新してもMACDが新高値をつけないことを「トップダイバージェンス(天井背馴れ)」といい、強力な売りサインである。逆に価格が新安値を更新してもMACDが新安値をつけない場合は「ボトムダイバージェンス(底背馴れ)」であり、買いサインとなる。

二、BOLLおよびRSI指標の解説と応用
BOLL(ボリンジャーバンド)
BOLL(ボリンジャーバンド)は、米国のアナリストジョン・ボリンジャーが統計学の標準偏差に基づいて開発したシンプルかつ実用的なテクニカル指標であり、暗号資産市場でも非常に有用だと考えている。BOLLは上バンド、ミドルバンド(中心線)、ローバンドの3本のラインから構成され、それぞれ抵抗線(レジスタンス)と支持線(サポート)の役割を持つ。価格が上バンドに達すると押し戻される可能性が高く、ローバンドに達すると跳ね返される可能性が高い。価格が上バンドを突破すると「過熱(オーバーブought)」とされ、調整の余地があるが、同時にその銘柄が強気であることも示す。逆に価格がローバンドを下抜けると「過売(オーバーセルド)」とされ、弱気相場を意味する。価格が上バンドからミドルバンドに下がった場合、ミドルバンドがサポートとなるが、それを下抜ければレジスタンスに転じる。価格がローバンドからミドルバンドに上昇した場合もレジスタンスに直面し、ミドルバンドを突破して安定すれば、レジスタンスがサポートに変わる。
BOLLの黄金則10カ条(極めて重要):
1.価格が上バンドを突破したら、調整に警戒せよ
2.価格がローバンドを下抜けたら、リバウンドに警戒せよ
3.強気相場は常にミドルバンドの上方に存在
4.弱気相場は常にミドルバンドの下方に存在
5.上下バンドが狭まれば、変化の予兆
6.バンドの開口が大きいほど、トレンドの勢いも強い
7.ミドルバンドがトレンドの方向を示す
8.チャネルが急に収縮すれば、反転の兆し
9.チャネルが急に開けば、横ばい終了
10.チャネルが狭くなる時間ほど長く、収縮幅が小さいほど、その後の変動が顕著で激しくなる。
具体例:
BTCの1時間足チャートを例にすると、BOLLは上バンド、中バンド、ローバンドの3本から成る。価格が上バンドを超えるとオーバーブought、下抜けたらオーバーセルドと判断できる。

次にTRBの1時間足チャートを例にすると、BOLL帯が収縮すれば極端な相場変動の前触れだが、方向性までは判別できないため、他の指標との併用が必要。収縮期間が長いほど、その後の相場は激しくなる。強気上昇中はBOLLは中バンドに沿って上昇し、極めて強気な場合は上バンドを継続的に上回る。逆に弱気相場では中バンドに沿って下落し、中バンドがサポートからレジスタンスに転じる。極端な弱気相場では、ローバンドを継続的に下回る。

RSI(相対力指数)
RSI(Relative Strength Index)は、価格の上昇・下降の強さを計算し、市場の強弱を測定してトレンドの継続・転換を予測する指標。RSIの数値範囲は0~100であり、70を超えると「オーバーブought」、30を下回ると「オーバーセルド」とされる。
具体例:
BTCの1時間足チャートを例にすると、RSIが30を下回ると横ばいまたは調整の可能性があるが、これは絶対的なものではなく、単に市場が弱気であることを示すに過ぎない。またRSIが70を突破すればオーバーブoughtで調整リスクがある。しかし、これらはあくまで補助判断材料にすぎず、単独での売買根拠とはならない。注意点として、極端な相場ではRSIが99や1に達することもあり、RSIだけで判断するのは危険である。

次にEDUの4時間足チャートを例にすると、RSIが70を超えてもさらに上昇し、最終的に99に到達した。従って、「RSI30で買い、70で売り」という単純なルールは通用しない。銘柄の性質(時価総額の大きさ、MEMEコインか、高集中度か)を考慮する必要がある。ブルーチップ銘柄と比べ、小型コインやMEMEコインではRSIの閾値を90/10に設定すべき場合もあり、これは自己判断による。

三、フラッグパターンの変形
フラッグ整理、またはトライアングル整理は、指標ではなくローソク足の形状から判断するパターンである。一般的に16種類の基本形があり、似たような形状が現れた場合、買いのタイミングとして成功率が高い。ただし失敗例もあるため、フラッグの最安値圏で購入し、三角形エリアを突破した後は、そのゾーンがサポートとなり、その後の下落時に再び介入できる。

具体例:
APTの15分足チャートを例にすると、図中の第3と第10のパターンが明確に再現されている。ただし、これは成功例に過ぎず、主力が同様の形を作って参加者を誘導するケースもあるため、識別力を高めるか、早期に損切りを行う必要がある。
もう一つTRBの1時間足チャートを見てみよう。3週間にわたるフラッグ整理の後、3倍の上昇を実現した。市場で似たようなパターンを見かけたら、自ら描いて検証してみることをおすすめする。
四、まとめ
要するに、取引において「道・法・術」はいずれも欠かせない。本レポートでは「術」に特化したが、技術指標の使い方を学ぶだけでは不十分である。市場には落とし穴が多く、約3ヶ月ごとにトレンドの形成方法や上昇・下落のスタイルが進化する。そのため、常に観察し、細部の変化を読み取り、経験を積んでいく必要がある。
人間は柔軟だが、指標は固定されている。技術指標は、リスク管理を徹底した上で補助的に判断するために存在するものであり、直接利益を得る手段ではない。すべての指標は後付けであり、100%正確ではない。リスク管理と深い理解があって初めて、投資の助けとなる。そうでなければただの賭博である。
また、どの技術指標も本レポートで述べたように単純ではない。各指標には無数のバリエーションや応用法があり、深く研究すれば数年かけても尽きない。ここではすべての変形を網羅していない。さらに、投資家のスタイルによって指標の使い方も異なり、自身のトレードスタイルに合わせて徐々に調整していくべきである。
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