
AI特許を最も多く出願しているのは、この中国企業である
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AI特許を最も多く出願しているのは、この中国企業である
AI特許に関しては、中国とアメリカが世界をリードしている。
記事元:Alignment Lab

画像提供:無界AI生成
現地時間2月10日から11日にかけて、フランス政府が主催し、インド政府が共催したパリAI行動サミット(Paris AI Action Summit)には、世界100カ国以上の指導者やAI分野の企業幹部が参加し、人工知能がグローバル発展に与える影響について議論した。
英国と韓国で開催された前2回のAIサミットと比べ、今回のサミットではテーマが安全性やリスクから明確に「AI発展の可能性」へとシフトした。「AIの母」と称される李飛飛(フェイ=フィー・リー)氏はオープニングスピーチで、「今こそ真の『第1のAI時代』だ」と述べた。GoogleCEOのサンダー・ピチャイ氏はさらに、「現在はまさにAI革新の黄金時代であり、最大のリスクはその機会を逃すことだ」と断言した。
一方、本サミットのホスト国であるフランスは、「具体的な行動(Action Pratique)」をテーマに掲げており、これは欧州がAI分野における発展的影響力を獲得しようとする試みと受け止められている。サミット開催前にマクロン大統領はメディアの取材に対し、「我々(欧州)は米中とのAI分野における差を埋めなければならない」と語った。
TechFlowは、ジェネレーティブ人工知能(Generative Artificial Intelligence、GenAI)の特許データを分析することで、現在の世界的なAI競争構図の一端を明らかにしようとした。
2024年、ジェネレーティブAI特許件数が大幅増加
ジェネレーティブAIは人工知能の一分野に過ぎず、特許に占める割合も高くはない――2024年末時点で、世界のAI特許総数は約260万件に達するが、うちジェネレーティブAI関連は9万件余りで、割合はわずか3.6%にすぎない。しかし、既存データを学習してテキスト、画像、音楽など新しいコンテンツを生成できる点から、AI分野における注目技術となっている。
この技術への注目を決定的に高めたのは、OpenAIが2022年11月に公開したChatGPTであり、これによりジェネレーティブAIの巨大な可能性が世界に示された。以降、中国だけでも数百種類の大規模モデルが登場し、テキストから画像、動画を生成する製品が相次いで登場している。
TechFlowは、世界知的財産機関(WIPO)が2024年に発表したジェネレーティブAI特許検索手法(詳細は記事末尾参照)に基づき、特許データベースを調査した結果、2024年に世界で新たに追加されたジェネレーティブAI特許情報は4.5万件に上り、これは過去10年間の累計件数とほぼ同水準であることがわかった。

また、2024年に新しく公開された4.5万件のジェネレーティブAI特許のうち、中国で出願されたものは2.7万件(61.5%)で最も多く、第2位の米国(7,592件)を大きく引き離している。マクロン大統領が「欧州は現在の世界的AI競争において深刻に遅れをとり、もはや『競争圏内』ですらない」と指摘する一方で、欧州は昨年、世界で3番目に多くのAI特許を受け付けた地域となった。
なお、出願受付地は必ずしも発明者の出身地を意味しない。実際、2024年に欧州特許庁で最も多くのジェネレーティブAI特許を公開した企業は韓国のサムスン(254件)であり、次いで米国のGoogle(54件)、中国の華為(ファーウェイ、51件)が続いている。
世界知的財産機関(WIPO)は、発明者の住所を基に2014年から2023年までのジェネレーティブAI特許の発明者出身国を統計しており、上位5カ国は中国、米国、韓国、日本、インドの順となっている。

ジェネレーティブAI特許保有数が最も多いのは中国で、その後に米国、韓国、日本、インドが続く。画像提供:世界知的財産機関(WIPO)『Generative Artificial Intelligence』
AI発展において米中がリードする一方、欧州はAI規制においてより積極的な立場を取っている。世界初の包括的人工知能規制法である『AI法案(Artificial Intelligence Act)』はEUによって制定され、2024年8月1日に正式に施行された。
しかし法案施行からわずか半年後、EUはAI開発に対する規制緩和を検討し始めた。マクロン大統領をはじめとするEU高官らは、本サミットで「EUはAI技術開発の規制を簡素化し、域内での繁栄を促進する」と表明した。
英国ケンブリッジ大学の機械学習教授で、アラン・チューリング研究所の上級AI研究員であるニール・ローレンス(Neil Lawrence)氏はTechFlowに対し、「欧州は規制面などで過度に中央集権的であり、多様な意見や能力の強みを築けていない」と指摘した。
誰がジェネレーティブAI特許を熱心に出願しているのか?
ジェネレーティブAI特許の出願件数が多い企業を見ていくことで、マクロン氏が懸念する欧州と米中のAI格差をより明確に把握できる。
TechFlowのまとめによると、2024年のジェネレーティブAI特許件数トップ20社のうち、中国企業は11社(騰訊(テンセント)、百度(バイドゥ)、中国移動(チャイナモバイル)など)を占め、米国は7社、欧州は独ゼーメンスのみの1社だった。
米中の大手企業がジェネレーティブAIに積極投資している状況を見れば、マクロン氏が「欧州はAIの消費者としてしか機能していないのではないか」と懸念する理由も理解できる。
企業だけでなく、過去1年間でジェネレーティブAI特許を最も多く新たに出願した学術機関もすべて中国に集中している。2024年、中国科学院が492件の新規ジェネレーティブAI特許で首位となり、浙江大学、清華大学がそれに続いた。

ただし、特許の数量が果たしてどの程度まで機関の技術革新能力を反映しているかについては疑問視する声もある。
知的財産分野に従事する夏蔚豊弁護士はTechFlowに対し、「特許の数量はAI分野における企業の実力を測る重要な指標の一つであり、技術蓄積と研究開発力の直接的な反映である」と述べた。しかし彼は同時に、「特許の質、商業化能力、基礎研究、エコシステム構築など、複数の側面を併せて評価すべきだ」と指摘する。夏弁護士はまた、かつて資本市場から高い期待を集めたAI「四小龍(フォース・ドラゴン)」も、特許保有数は十分にあったものの、技術の実用化が遅れたことから批判を浴びていた事例を挙げた。
さらに夏弁護士は、多くのAI企業の研究開発担当者と話す中で、「AI技術の進化スピードがますます速まり、特許出願も過当競争になっている。一部の企業は意図的に大量の特許を出願し、AI特許の蓄積によって自社の技術的防壁を築こうとしている」と語った。
このような大量特許出願による技術的防壁形成が良いのか悪いのかについては、夏弁護士は「弁証法的に考えるべきだ」と述べた。「新規にAI分野に参入する起業家や、AI技術革新を目指す中小企業にとって、『特許ジャングル』現象はすでに実質的な発展阻害要因となっており、イノベーションコストも上昇しており、技術応用が制限されることを強く懸念している。」一方で、「特許の出願と取得は中国のAI企業に広い市場展開の空間を提供し、技術移転と産業アップグレードを推進している」ことも認識すべきだと付け加えた。
「オープンソース」は無償ではなく、特許=独占ではない
ジェネレーティブAI特許を最も多く保有する企業以外にも、データ分析を行う中で非常に興味深い対照的な事例が見つかった。
ChatGPTを開発したOpenAIは、これまでに申請したAI特許はわずか30件であり、しかもすべて2024年に提出されたものである。同様にAI業界に大きな衝撃を与えたDeepSeekも、チームが保有するAI関連特許は27件に過ぎず、大規模モデルの訓練に直接関連する『一種人工智能模型訓練數據集的構建方法』のような特許も2024年に提出されたものだ。
しかし両社の特許出願に対する世間の反応は全く異なる。OpenAIに対しては「なぜこんなに特許が少ないのか?」「競合のGoogleと比べてほとんどゼロに等しい」と疑問の声が多いのに対し、DeepSeekについては「なぜ特許を出願するのか?」という疑問が浮上している。
この「ダブルスタンダード」的な態度は、本質的にChatGPTとDeepSeekが代表する二つの技術路線の違いに由来している。
ChatGPTは「クローズドソース」(ソフトウェアのソースコードを非公開)を採用しており、世界知的財産機関(WIPO)の『ジェネレーティブAI報告書』でも、OpenAIが特許を極力出願しないのは、特許を通じて自社の技術内容を漏洩することを避けたいという意図があるためと分析されている。一方、DeepSeekは「オープンソース」(ソースコードを公開)を推進しており、新モデルを発表すると同時に訓練の詳細を公開している。
そのため多くの人々が疑問を呈するのは、「なぜDeepSeekは自社の技術を共有して無料利用を許可しながら、同時に特許を出願するのか?」ということだ。これに対し夏蔚豊弁護士は、「もしDeepSeekが特許を適切に取得しなければ、類似技術が他人に『先取り』され、訴訟の脅威にさらされる可能性がある。特許による権利確定は、将来的な紛争を効果的に減らす手段となる」と説明した。
夏弁護士によれば、「オープンソース」と「特許」は本質的に対立するものではない。「オープンソースはエコシステムを拡大し、特許はコア技術を保護する。」鍵は、企業がいかにライセンス条項を設計し、より多くの人々に恩恵を与えながら自社の投資回収を確保できるかにある。
今後、DeepSeekに代表されるオープンソース路線が認められることで、より多くのチームが追随し、高効率かつ低コストの大規模モデルが生まれる可能性がある。ジェネレーティブAIに関する特許は、今後指数関数的な増加を迎えるだろう。
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