
日本Web3市場インサイト:政府の政策と大企業の動向、および2025年への展望
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日本Web3市場インサイト:政府の政策と大企業の動向、および2025年への展望
本稿では、「社会と政治」「企業」「個人ユーザー」という3つの視点から、2024年の日本におけるWeb3の最新動向を解説する。
著者:Pacific Meta

はじめに
現在、日本はWeb3の舞台において新たな一歩を踏み出そうとしている。暗号資産の規制分野で世界をリードしてきた日本にとって、その取り組みは法制度の整備にとどまらず、新技術と社会をつなぐ架け橋として国内外から注目を集めている。この流れはさらに加速しており、日本におけるWeb3を取り巻く環境は急速に進化している。
世界がWeb3の可能性を探る中、日本はどのような方向に向かっているのか? どのような具体的な規制が策定されたのか? 企業はどのような課題に直面しているのか? 個人ユーザーと投資家にはどんなニーズがあるのか? こうした疑問に答えるため、本稿では「社会・政治」「企業」「個人ユーザー」の3つの視点から『2024年 日本Web3最新動向』を解説する。
本記事はWeb3アクセラレーターPacific Metaによって執筆されました。Pacific Metaは資金調達、マーケティング、ビジネス開発の支援を通じてWeb3のイノベーションを推進する専門企業です。詳細は以下の公式サイトをご覧ください。
1. 社会・政治の動向
1-1. 石破新体制

画像提供:日本経済新聞
2024年9月、自民党総裁選挙にて石破茂氏が新総裁に選出された。日本の制度上、与党の代表は原則として首相を務めるため、現与党・自民党の総裁である石破氏は新たな日本の指導者となり、新内閣を組織することとなった。岸田政権下で進められてきたWeb3推進の流れは、石破政権でもさらに加速されることが期待されている。

画像提供:内閣改造の目玉に「Web3担当大臣」 平将明議員が語る国家戦略
特に注目すべきは、自民党Web3プロジェクトチーム(Web3PT)の責任者である平将明議員の存在だ。岸田政権期においてWeb3分野を牽引してきた平議員は、新体制でデジタル庁長官に任命された。この重要な役職への就任により、政策決定における影響力と発言力はさらに強化されると見られている。
日本ではWeb3技術は新たな経済成長の鍵とされており、関連法規や制度整備が求められてきた。石破政権の発足により、政策推進の力がさらに強化されることが期待される。特にWeb3分野における法的明確性の確保や国際競争力強化の施策において、さらなる加速が見込まれる。
1-2. 規制と税制の変化
法人向け「期末時価評価課税」が適用除外に
2024年度の重大な税制改正の一つとして、法人が保有する暗号資産が「期末時価評価課税」の対象外となった。これまでは国内法人が未実現益を抱えただけで課税リスクを負う構造であり、多くの企業が海外法人を設立して事業を行ってきた。今回の措置により、未実現益の税負担を気にせず事業活動に集中できる環境が国内に整った。

日本における暗号資産の規制整備は、2017年の『資金決済法』改正から始まった。この法律により、ビットコインなどの暗号資産が法定通貨とは異なる決済手段として認められた。その後2020年にはICO(Initial Coin Offering)およびSTO(Security Token Offering)が『金融商品取引法』の規制枠組みに含まれ、投資家保護を目的とした基盤が整備された。さらに2023年にはステーブルコイン(法定通貨と価値連動する暗号資産)に関する規制も導入され、Web3領域の法制は着実に発展してきた。
しかし税制面では、長年にわたり顕著な進展が見られなかった。特に企業による暗号資産保有に対する税制は、日本のWeb3産業発展を妨げる大きな課題とされてきた。現行制度では、企業が保有する暗号資産の年末時点での未実現益に対して課税される「期末時価評価課税」が適用されていた。これは価格変動リスクを無視した制度であり、多くの企業にとって財務上の負担となっていた。そのため、日本で事業を展開したいと考える企業の多くが、国内での暗号資産保有を避け、海外に法人を設立して運営するケースが多かった。
今回の税制改正により、国内でのトークン発行や資金調達の増加が促進されると予想される。特にスタートアップや市場参入を検討する新規企業にとっては、日本がより魅力的な市場となるだろう。
個人投資家の税制課題と今後の展望
一方、個人投資家に対する税制には依然多くの課題が残っている。現在、個人の暗号資産取引による所得は「雑所得」として扱われ、累進課税の対象となっており、最高税率は55%に達する。重い税負担と複雑な申告手続きは、多くの個人投資家にとって大きな障壁となっている。
与党・自民党Web3プロジェクトチームの責任者である平議員は、2024年8月の「WebX2024」会議において、現行税制が個人投資家に与える不利益を指摘した。彼は、個人投資家の暗号資産収益に対する課税を、金融所得と同様の20%の分離課税とするべきだと提言している。この改革が実現すれば、個人投資家の負担軽減だけでなく、国内市場の活性化にもつながると期待されている。
https://x.com/TAIRAMASAAKI/status/1830950932332584995
税制改正の議論が進む中、政府や金融庁の動きが注目されている。複数の報道によれば、関連する協議は着実に進められているという。個人投資家向け税制改正が最終的に実施されれば、国内の小口投資家層の拡大と、暗号資産市場全体の成長が促進されると予想される。
金融庁の規制姿勢の変化

画像提供:ShutterStock
これまで金融庁は投資家保護を理由に、暗号資産に対して厳格な規制をかけてきた。しかし2024年に入り、その規制姿勢に変化が見られる。金融庁は、暗号資産を『金融商品取引法』の範囲に含めるかどうかを検討している。この動きは、暗号資産が法律上「金融商品」として再定義される可能性を示唆している。もし実際にこの分類が実現すれば、以下のような重要な変化がもたらされるだろう:
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税制改正の加速
暗号資産を金融商品とみなすことで、税制のさらなる整備が進み、個人投資家や企業が抱える税負担の軽減につながる可能性がある。
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ビットコインETF導入の議論
再分類は暗号資産に関連する金融商品の登場を後押しし、ビットコインETFの導入がより現実味を帯びてくる。これにより、伝統的金融市場と暗号資産市場の融合が進み、個人・機関投資家のさらなる参加が促進される。
また、金融庁はゲーム内トークンの利用に対する規制緩和も検討しており、ゲーム企業にとってより柔軟にトークンを活用できる環境づくりを目指している。これらの政策変更は、暗号資産関連ビジネスの成長を後押しし、日本のWeb3産業が国際競争で優位を築く手助けとなるだろう。
1-3. 新法制度が広げるビジネスチャンス
LLC型DAOの設立が可能に
2024年4月22日、日本で正式に有限責任会社(LLC)型のDAO(Decentralized Autonomous Organization)の設立が可能となった。この法改正により、DAOは国内で正式な法人格を得ることができ、契約主体として活動でき、不動産などの資産を持つことも可能になった。この提案は自民党が2023年に発表した『Web3白書2023』に由来し、驚異的なスピードで実現したことで、国内外のブロックチェーン業界から大きな注目を集めた。
LLC型DAOの設立にあたっては、いくつかの法的課題があったが、特に重要だったのは「労働者性のあるトークンの取り扱い」と「役員情報の公開義務」の2点である。前者については、DAOが発行する一部のトークンを「収益分配なしのトークン」または「執行役員が保有するトークン」と位置づけ、金融商品取引法上の第二種有価証券として取り扱うことで対応した。後者については、新制度によりDAOが役員情報を非公開にすることが可能となった。
LLC型DAOの設立は、地方創生プロジェクトやスポーツ・エンタメ分野のコミュニティ主導プロジェクトなど、幅広い応用シーンを開く。
LPSの暗号資産投資を認める法改正が閣議決定
2024年2月、経済産業省は有限責任組合(LPS)が暗号資産を保有できるよう法改正案を閣議決定した。この改正により、従来株式や債券などの伝統的金融商品に投資していたLPSが、暗号資産の投資・保有を行うことが可能となった。
これまでは日本のLPSは暗号資産への出資ができず、国内のWeb3プロジェクトは海外のベンチャーキャピタル(VC)に資金調達を依存せざるを得なかった。今回の法改正により、資金源の多様化と国内市場の活性化が期待される。
この改正案は現在国会審議中であり、順調に承認されれば、2025年から国内VCが正式にトークンへの投資を開始すると見込まれている。
1-4. 地方自治体のWeb3活用事例:東京と大阪の取り組み
日本では、Web3技術を活用した地方創生が積極的に模索されている。多くの都市が地域レベルで独自の取り組みを展開しており、以下に2024年時点で東京と大阪の事例を紹介する。
東京 ― 次々と生まれる先進事例

画像提供:FC東京オフィシャルホームページ
東京では、Web3技術を活用した地域活性化が進められている。
三鷹市とFC東京が連携する「ふるさと納税返礼品NFTプロジェクト」では、FC東京とのコラボレーションによる限定版NFTアートをふるさと納税の返礼品とすることで、新たな寄付の形を創造した。サッカーファンや地域住民は、三鷹市を支援しながらNFTを楽しむことができる。
一方、「青ヶ島DAOプロジェクト」では、東京都の離島・青ヶ島をDAO化し、住民の意見や参加を重視した、コミュニティ主導の地域運営を目指している。資源の活用や持続可能な未来の在り方を探求している。
また奥多摩町では、観光資源の保護のために、トークンベースのクラウドファンディングを採用。トークンを発行し、古民家レストランやホテルの開業資金を調達した。これにより、地域創生に関心を持つ人々が資金提供の形で参加できるようになった。
こうした事例は、Web3が地方社会にもたらす新たな価値を明確に示している。
大阪 ―万博でデジタル社会を推進
2025年に万博を開催する大阪府は、「EXPO 2025 デジタルウォレット」を核に、Web3技術の革新的な活用を進めている。このデジタルウォレットは、キャッシュレス決済、NFTの取得、ポイント還元などに利用可能で、万博会場や関連施設での多様な体験を提供し、キャッシュレス化された万博の実現を目指している。

画像:EXPO2025
このプラットフォームを基に、2024年4月には万博会場周辺の飲食店を対象とした「デジタルスタンプNFTキャンペーン」が開始された。訪れた飲食店のデジタルスタンプを集めることで、集印の楽しみを提供している。
また、大阪市博物館機構も2024年11月から、万博に向けた取り組みとして、NFTを活用したデジタル集印イベントを開始予定。博物館の鑑賞体験をデジタル技術で向上させる。
同時に、大阪府羽曳野市は2024年10月、近畿地方初となる「デジタル住民票NFT」の販売を開始した。購入者は市の焼肉店や体験施設で無料サービスや割引を受けられる。
万博を契機に、大阪府は積極的にWeb3技術を活用し、地方創生とデジタル社会の発展を推進している。
2. 企業の動向
2-1. 金融業界の動向
ソニーバンク:複数のWeb3技術活用を開始
2024年、ソニーバンクはWeb3技術に基づく一連の取り組みを発表し、金融とエンタメの融合を推進する方針を明確にした。4月には、エンタメIP(知的財産)を活用したデジタル証券の開発を開始。音楽、映画、ゲームといったコンテンツを資産としてデジタル証券化し、ユーザーに新しい金融商品の選択肢を提供する。また、法定通貨連動型のステーブルコイン発行のパイロットを開始し、ブロックチェーンウォレット技術の開発にも着手。Web3エコノミーの活用範囲を広げている。
同年7月には、Web3エンタメ向けアプリ「Sony Bank CONNECT」をリリース。このアプリは、ソニーグループが運営するNFTマーケットプレイス「SNFT」と連携し、ユーザーが保有するNFTコレクションを閲覧・管理できる。ホーム画面にNFTを表示する機能や、3Dギャラリー「Rooms」でNFTを展示できる機能もあり、エンタメ体験をさらに強化している。

画像提供:web3エンターテインメント領域向けアプリを2024年夏リリース 新サービス名称 Sony Bank CONNECT(ソニーバンク・コネクト)に決定
これらの取り組みは、ソニーグループが持つエンタメ分野の強みを最大限に活かしつつ、Web3の可能性を探るものだ。ソニーバンクはWeb3技術を通じて、従来の金融サービスを超えた「金融×エンタメ」の複合型産業を個人ユーザーに提供し、新たなサービス像と価値のビジョンを示している。
2-2. ゲーム業界の動向
ソニー:Web3への本格参入で国内外の注目を集める
https://x.com/soneium/status/1826832581897126367
日本Web3業界全体で注目されているのが、ソニーグループとStartaleが合弁で設立した「Sony Block Solutions Labs」が発表したLayer2ブロックチェーン「Soneium」だ。2023年9月に設立された同社は、ソニーとStartaleの技術力を結集し、Web2とWeb3を融合した使いやすいプラットフォームを提供することで、ブロックチェーンのマスアダプション(大衆化)を推進する。
SoneiumはWeb3ソリューションの提供にとどまらず、ソニー既存事業との連携強化やクリエイター支援にも注力し、権利保護と利益共有を軸とした仕組み構築を目指している。この発表により関連プロジェクトの活性化が進んでいる。2024年8月には、YGG JapanがSoneiumに接続するゲーム専用のLayer3チェーン「YAIBA」の提供を発表し、Web3ゲーム開発環境の整備を支援している。
スクウェア・エニックス:SuiPlayと提携
https://x.com/_smkotaro/status/1830793420690043327
2024年9月に開催された韓国ブロックチェーンウィーク(Korea Blockchain Week)で、Suiを開発するMysten Labsが、ポータブルなWeb3ゲームプラットフォーム「SuiPlay」と日本の大手ゲーム開発会社スクウェア・エニックスが提携したことを発表した。SuiPlayはシンプルで高スケーラブルなブロックチェーン技術を活用し、従来のゲーム開発とWeb3を容易に統合できるプラットフォームを提供する。具体的な提携内容はまだ明らかになっていないが、従来のゲーム市場におけるWeb3の可能性を示しており、業界全体の注目を集めている。
double jump.tokyo:セガIPを活用した『三国志大戦』シリーズ新作を開発

画像提供:double jump. tokyoがAltLayerの技術を活用したL2ブロックチェーン「SG Verse」を構築、セガ『三国志大戦』のIPを活用した新作ブロックチェーンゲームで採用
double jump.tokyoは2024年の東京ゲームショウ(Tokyo Game Show 2024)で、セガのライセンスを受けた新作ブロックチェーンゲーム『魁 三国志大戦 -Battle of Three Kingdoms-』の開発を発表した。本作はセガの人気ゲーム「三国志大戦」をベースに、NFT技術を活用することで、プレイヤーに新たなゲーム体験を提供する。
2-3. 不動産業界の動向
NOT A HOTEL:55億円を調達し事業拡大

画像提供:X
https://x.com/notahotel_inc/status/1859507038524424341
不動産業界では、NFTを活用する革新企業「NOT A HOTEL」が注目を集めている。同社は共有別荘を中核とするビジネスモデルで、建物全体を購入するだけでなく、年間10日や30日単位での共有購入も可能にしている。
2024年、NOT A HOTELは約55億円を調達し、国内外に新たな拠点を展開する計画だ。特に観光地やリゾートエリアで、外国人投資家や観光客の購入を促進していく。

画像提供:NOT A HOTEL COIN、RWA(現実資産)で日本初となるIEO※1、本日10月31日より購入申し込み開始。ホワイトペーパーと新Webサイトも同時公開
また同年10月には、自主トークン「NAC」をIEOで発行した。NAC保有者は、代金として宿泊予約や貸出が可能で、代幣を使って宿泊権を報酬として獲得できる。さらに「NOT A HOTEL DAO」に参加することで、拠点の選定や運営方針の意思決定に参加できる。NACはユーザー参加型エコシステムを支える重要な基盤とされている。
2-4. 交通業界の動向
トヨタブロックチェーン研究所:「スマートアカウント」で自動車の利用権をトークン化
2024年、トヨタブロックチェーン研究所(TBL)は、自動車に関連する権利をトークン化し、「スマートアカウント」で管理することで、さまざまな自動車サービスを連携させる構想を発表した。
このスマートアカウントは従来のアカウントとは異なり、イーサリアムのERC-4337を採用した「モバイル指向アカウント(MOA)」である。MOAはアカウント抽象化により、認証プロセスを秘密鍵管理から切り離すため、仮にユーザーが秘密鍵を失ってもアカウント自体は維持され、より安全かつ柔軟なアカウント管理が可能になる。
ユーザーはスマートフォンアプリなどを操作してドアロックの解除などが可能。この方式により、操作権限を自由に配分できる。例えば完全な操作権限を与えることもできるし、トランクのロック・アンロックのみに制限し、有効期限を設定することも可能。このようなデジタル化された自動車利用権管理は、カーシェアリングなどのサービス実現にもつながると期待されている。
トヨタは2023年4月に「トヨタモビリティコンセプト」を発表している。その最終段階である「モビリティ3.0」は、移動と社会システムの融合を目指すものだ。今回のスマートアカウント構想もその一環とされており、パブリックブロックチェーンがトヨタモビリティコンセプトを実現する有力な選択肢の一つとなる可能性がある。
KINTO:安全運転ドライバーにNFT認定を発行
KINTOはトヨタ自動車と連携し、試験運用を開始した。その内容は、車両の運転データを収集・分析し、安全運転をしているドライバーを特定し、認定されたドライバーには譲渡不可のNFT、すなわち「ソウルバウンドトークン(SBT)」を発行するというもの。これは交通分野で初めて、安全運転の認定をブロックチェーン技術で永続的に記録しようとする試みである。今後はこの認定に基づき、より経済的な交通サービスの仕組み構築も計画されている。この取り組みは安全運転の促進と交通社会の発展に貢献すると期待されている。
2-5. 電力業界の動向
東京電力パワーグリッド:電力インフラ撮影用スマホゲームアプリの実証実験を開始

画像提供:PicTrée X公式アカウント
https://x.com/pictree_dea/status/1764538716415279119
東京電力パワーグリッドはGreenway Grid GlobalおよびDigital Entertainment Assetと連携し、「PicTrée」というゲームアプリの実証実験を開始した。このアプリでは、ユーザーが電柱や電力インフラの写真を撮影して対戦できる。ユーザーにとっては娯楽として楽しめるだけでなく、ゲームを通じて地域インフラのメンテナンスや設備異常の早期発見が促進され、社会的価値の創出にもつながると期待されている。
2-6. 環境業界の動向
Klima DAO Japan:ReFiプロジェクトで炭素クレジット取引を開始

画像提供:KlimaDAOの日本法人「KlimaDAO JAPAN(クリマダオジャパン)」が設立:Web3・ブロックチェーンで気候変動対策を変革
2024年、Klima DAOは日本法人「KlimaDAO Japan」を設立し、「J-Credit」と呼ばれる公共の炭素クレジットをトークン化するマーケットプレイスの開発に取り組んでいる。4月には、一般市民や日本企業が参加しやすいプラットフォームを立ち上げ、温室効果ガス削減に新たな参加の機会を創出した。
11月19日には「KlimaDAO JAPAN MARKET」の実証実験を開始。Polygonブロックチェーンを活用してJ-Creditをトークン化し、取引の流動性と透明性を高めている。みずほフィナンシャルグループやOptageなど複数の企業が参加しており、2025年春の一般公開が予定されている。これらの取り組みは、日本の炭素クレジット市場の課題解決と気候変動対策への貢献を目指しており、広く注目されている。
2-7. 通信業界の動向
NTTドコモ:Web3対応ウォレットをリリース

画像提供:みんなのデジタルウォレット scramberry WALLET を提供開始
NTTドコモは2022年に設立したWeb3推進子会社「NTT Digital」を通じて、Web3対応ウォレット「scramberry WALLET」をリリースした。電話番号だけで簡単に登録でき、ウォレットデータはクラウドに保存され、バックアップ機能により復元も容易。また、少量の暗号資産やNFTをフィルタリングするセキュリティ機能も備えており、安全性が大幅に向上している。
KDDI:Animoca Brandsと提携

画像提供:Animoca Brands JapanとKDDI、Web3分野での事業連携を開始
KDDIはAnimoca Brandsの日本法人(Animoca Brands Japan)と提携し、2024年3月にKDDIのNFTマーケットプレイス「αU market」でブロックチェーンゲーム『PHANTOM GALAXIES』のNFTを販売した。この提携により、通信業界とWeb3の連携が強化され、NFTを活用した新たなビジネスモデルが構築された。
2-8. 食品業界の動向
サントリー:NFTとビールを融合

画像提供:サントリー、NFTつきビール発売──アバランチブロックチェーンを採用
サントリーはAvalanche技術を活用し、「THE PREMIUM MALT'S Masters Dream〈山崎原酒桶熟成〉2024」というNFT付きビールを発売した。この限定ビールは、山崎蒸溜所でウイスキー原酒を熟成した樽でビールを熟成させたもので、瓶にはNFC(近距離無線通信)タグが装備されている。消費者が瓶の蓋を開けると、NFCが反応し、消費証明となるユニークなデジタルコレクションNFTが生成される。これにより顧客ロイヤルティを高め、限定商品購入体験の価値をさらに高めることを目指している。
カルビー:「じゃがりこ」と「かっぱえびせん」を人気Web3ゲームに登場!

画像提供:国内食品メーカー初の試み! 「じゃがりこ」と「かっぱえびせん」が人気web3ゲームに登場!2024年9月11日(水)より各ゲームからコラボレーションアイテム(NFT)を順次発売
カルビーは国内食品メーカーとして初めてWeb3ゲームと提携することを発表した。同社の人気商品「じゃがりこ」と「かっぱえびせん」をテーマにしたNFTアイテムが、Web3ゲーム『CryptoSpells』『JobTribes』『HEAL-Ⅲ』の3作品に順次登場する。これにより、バーチャルとリアルを融合した新たなファンとの関わり方を提示している。また、ゲーム間の相互運用性を活かし、「WEB3 GAME FES」という連携イベントも展開する予定。
2-9. 時計・アパレル業界の動向
カシオ計算機:「VIRTUAL G-SHOCK」と「STEPN GO」が提携

画像提供:X
https://x.com/CASIOJapan/status/1826514893668831469
カシオはバーチャル空間でのコミュニケーションプロジェクト「VIRTUAL G-SHOCK」を通じ、Web3ユーザーに向けて積極的なマーケティングを展開している。このプロジェクトはWeb3ライフスタイルアプリ「STEPN GO」と提携し、Z世代を中心とした若年層とのつながりを強化している。これは時計・アパレル業界におけるWeb3の可能性を示すものであり、デジタル時代のブランド戦略の好例となっている。
3. 個人ユーザーと個人投資家の動向
3-1.国内取引所の口座開設数の傾向
オンチェーンデータによると、2024年における日本国内の暗号資産取引所の口座開設数は、引き続き増加傾向にある。

画像:Dune
https://dune.com/gussan_0214/japanesecentrlizedexchangesuserfeature
Dune Analyticsのダッシュボードでは、主要取引所(Coincheck、bitbank、bitFlyer)が外部ウォレットアドレスから受け取ったユニークウォレット数を統計として掲載している。オンチェーンデータによると、2024年1月の3取引所合計は356,917件のユニークウォレットであったが、2024年11月には408,039件まで増加した。
これらのデータをもとに推計すると、外部ウォレットアドレスのユニークウォレット数を口座総数の20%、そして3取引所の市場シェアを60%と仮定すると、2024年11月時点の国内取引所の口座総数は約340万件と推定される。
同様に2024年1月の口座総数を計算すると約297万件となる。つまり2024年の新規口座数は約42.6万件と予想される。なお、この推計時点では2024年がまだ2ヶ月残っているが、伸び率は過去と同程度であり、国内取引所の口座数は着実に増加していると判断できる。今後、暗号資産を保有する個人投資家の数はさらに増加すると予想される。
3-2. 2024年に注目された国内Web3プロジェクト
SNPIT

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