
Story Protocol:IP管理を再構築するブロックチェーンの新星
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Story Protocol:IP管理を再構築するブロックチェーンの新星
Story Protocolはブロックチェーンを通じて知的財産の管理を革新し、クリエイターが作品を簡単に保護・ライセンスできるようにします。
執筆:dt
編集:Lisa
最近の相場は、仮想通貨市場全体の低迷に加え、チェーン上のミームも沈静化しており、昨年同時期と比べてかなり冷え込んでいる。こうした中、未だにトークンを発行していない少数のプロジェクトだけが注目を集めており、特に著名ベンチャーキャピタルa16zが主導して8000万ドルもの巨額資金調達を発表した「Story Protocol」が最も注目されている。
今週のCryptoSnap Dr.DODOでは、そんな「Story Protocol」とは何かを解説していく。

出典: https://x.com/StoryProtocol/status/1815429614208250134/photo/1
資金調達と背景
Story Protocolについて語る上で無視できないのがその強力なバックグラウンドである。このほど、Story Protocolを開発するProgrammable IP(PIP)Labsは、シリーズBで8000万ドルの資金調達を完了したと発表した。本ラウンドは著名VCのa16z Cryptoが主導し、Polychain Capitalなども参加。さらに、Stability AI上級副社長兼取締役のScott Trowbridge氏、K11創設者で億万長者のAdrian Cheng氏、デジタルアートコレクターCozomo de' Medici氏ら豪華なエンジェル投資家陣も名を連ねている。これにより、昨年の5400万ドルのシリーズAに続き、PIP Labsの累計調達額は1億4000万ドルに達し、企業評価額は22.5億ドルまで上昇した。
また、Story Protocolのプロジェクトチームも非常に優れた経歴を持つ。PIP LabsのCEO兼創業者であるSY(Seung Yoon)Lee氏は豊富な起業経験と業界洞察力を有しており、モバイルストーリーテリングプラットフォームRadishを創業し、韓国の大手通信アプリケーション企業Kakaoに4.4億ドルで買収された実績がある。その後、Kakaoのグローバル戦略担当官として同社の海外投資・M&A活動を統括。同時に、韓国最大のブロックチェーンファンドHashedのベンチャーパートナーでもある。
コア技術:IP管理を再定義するブロックチェーンソリューション
Story Protocolの根本的な目的は、ブロックチェーン技術を通じてIP管理のあり方を一新し、クリエイティブIPの法的枠組みをより効率的・透明・操作しやすくすることにある。そのコアは以下の3つの要素から構成される。
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Story Network(IP管理専用に構築された第1層ブロックチェーン)
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プロオブクリエイティビティプロトコル(クリエイターがIPを「IPアセット」として登録できるスマートコントラクトシステム)
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プログラマブルIPライセンス(PIL、チェーン上のIPと現実世界の法的契約をつなぐ橋渡し)
Story Protocolは既存のブロックチェーン上ではなく、独自のブロックチェーンを構築している。その理由は主に二つある。第一に、IP管理には複雑な関係ネットワークが伴い、大規模かつ複雑なIP関係を処理する際、既存のブロックチェーンではパフォーマンスのボトルネックが生じるため、独自のL1を構築することで基盤レベルでの最適化が可能となり、IPグラフの探索や保存効率を高められる。
第二に、Story Protocolは全世界のIPの決済レイヤーとなり、クロスチェーンにおけるIPのコンポーザビリティを実現することを目指しており、専用のL1を持つことで、登録されたすべてのIPに対して統一されたハブを提供できる。

出典: https://learn.story.foundation/
エコシステムの運営:革新的なIP管理・保護メカニズム
Story Protocolのエコシステム内では、クリエイターは自身のIPをIPアセットとして登録し、使用条件を設定できる。他のクリエイターはチェーン上でこれらの条件を直接確認でき、合意すれば即座に利用許可を得て創作活動を開始できる。派生作品が収益を上げた場合、あらかじめ設定された条件に基づきスマートコントラクトが自動的にロイヤルティを分配。このプロセスは完全に透明かつ効率的であり、仲介者を必要としない。
具体的な例で説明しよう。アニメーターのAliceが可愛いキャラクターを創作したとする。従来の方法では、別のアーティストBobがそのキャラクターを使って短編映画を作りたい場合、Aliceに連絡し、法律家を雇って複雑な利用許諾契約を準備する必要があり、数週間から数ヶ月かかることも珍しくない。一方、Story Protocolのエコシステムでは、Aliceは自分のキャラクターをIPアセットとして登録し、「非営利利用は無料」「営利利用は5%のロイヤルティ支払いが必要」といった使用条件を設定できる。Bobはチェーン上で条件を確認し、合意すれば即時に利用許可を得て制作を始められる。Bobの映画が収益を上げた時点で、スマートコントラクトが自動的に5%のロイヤルティをAliceに分配する。このように、従来型に比べて圧倒的な効率性を実現する。
また、IP侵害への対応として、Story Protocolはチェーン上での紛争解決メカニズムも設計している。誰かが他者のIPを無断で使用した場合、コミュニティメンバーがチェーン上で異議を提起できる。異議が認められた場合、当該コンテンツは「問題あり」とマークされ、以後の利用許可や収益獲得ができなくなる。さらに、PILを通じて現実世界の法制度とも接続されており、クリエイターは法的措置を講じる権利を常に保持している。

出典: https://learn.story.foundation/
ビジョンと展望:グローバルIPエコシステムの未来構築
Story Protocolのビジョンは、グローバルなIP倉庫および取引システムを構築し、クリエイターが下から上へと物語の宇宙を築けるようにすることにある。NetflixやTikTokといった大手コンテンツプラットフォームにもバリデーターノードを稼働させ、チェーン上で直接IPデータをやり取りできるようにすることで、より公正で透明性の高いコンテンツエコシステムを創造することを目指している。
Story Protocolの現状
現在、Story Protocolのメインネットはまだローンチしていないが、テストネットはすでに体験可能だ。興味のある方はMetaMaskなどのウォレットにテストネットを追加し、ファウチットン($IP)を取得して、自身のIPアセットを登録できる。また、取引所Colormpでアセットを売買したり、PiperXで流動性を提供したりすることも可能。Layer3などのタスクプラットフォームでも、Story Protocolに関するタスクが提供されており、体験参加できる。
筆者の見解
Story Protocolは、ここ最近見た中で最も興味深いプロジェクトの一つだと思う。現在多くのプロジェクトが高性能・高スループットを競う中、Story ProtocolのL1ブロックチェーンは極めて明確な機能性を持ち、IPライセンスの非効率という課題をどのようにブロックチェーンで解決するかを具体化している点が特筆すべきだ。前回のNFTバブルから今回のMemecoinブームに至るまで、IPがいかに価値ある資産かが明らかになっている。
デジタルクリエイティブ産業の発展に伴い、IP管理の重要性はますます高まっている。Story Protocolの革新的なソリューションは、クリエイション、テクノロジー、法制度を結ぶ重要な架け橋となる可能性を秘めており、世界的なクリエイティブ産業に新たな活力を注入するだろう。道のりは長いかもしれないが、Story Protocolの持つ革新性は、知的財産管理の未来に確かに希望ある方向性を示している。
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